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アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

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アフガニスタン・パキスタン人道支援

現地の声

目の見えないお母さん

目の見えないお母さん「目の見えないお母さん」は、SVAが昨年出版した創作絵本です。対象地の学校や図書館で、子どもたちに読まれています。
その内容をご紹介します。

僕が幼いころ、僕のお父さんは死んでしまった。
僕のお母さんは、なぜだか知らないけど、片目が見えなかった。学校の小間使いとして働く目の見えないお母さんのことが、僕は恥ずかしくて嫌いだった。

僕の将来のため、お母さんは僕が海外で教育を受ける機会を作ってくれた。「これでお母さんから離れられる」僕は喜んだ。海外での勉強中、お母さんに連絡しなかった。それから僕は、学校で出会ったある女の子と仲良くなり、結婚した。

結婚の知らせを聞いて喜んだお母さんは、貯めたお金をはたいて僕の家にやってきた。妻は驚いた。「あなた、お母さんは死んだと言ってたわよね?どういうこと?」僕は突然やってきたお母さんに怒った。「出て行ってくれ!」お母さんはショックを受けて帰っていった。

ある日、ふるさとの村の知人から、すぐ帰ってくるようにとの手紙が来た。帰った僕は、村の長老から母の死を知らされた。長老は僕に、母が託した手紙とお金を渡した。手紙で僕は、お母さんの目が見えなくなってしまったのは、僕がけがをしそうになったのを助けようとしたせいだと知った。

「あなたはまだ小さかったから、覚えていないでしょうね。もう、あなたが怒っていないことを祈っています。あなたの目の見えないお母さんより」
(ハニフ・サフィ作、サフィウッラー・サブハニ絵)

SVAでは楽しいお話もたくさん出版していますが、これは悲しいお話です。SVAアフガニスタン事務所図書館事業課長のハニフさんが、このお話を作りました。

このお話を子どもたちがどう受け止めているのか、SVAがジャララバードで運営する子ども図書館スタッフのフェリシタさんに聞いてみました。

子ども

「最初、子どもたちはお話の意味がうまく理解できないようでしたが、説明するとお話のメッセージを理解してくれました。涙を流す子もたくさんいました。『わたしはこれまでお母さんのことを大切にしていなかった』と恥ずかしがっていました。」

「ファリダちゃんという12歳の女の子がいます。彼女のお父さんは戦争で亡くなり、お母さんが仕立屋をして生計を立てています。ファリダちゃんは、『この本のお母さんは、私のお母さんみたい。私のお母さんも、大変な生活をしている。私のために頑張っている。お母さんのことを尊敬しようと思った。』と話してくれました。」

フェリシタさんの言葉に、お話のメッセージが、アフガニスタンの子どもたちの心に届いたのだと、とてもうれしく思いました。

絵本は、子どもが言葉を学ぶ上でも役立ちますが、ストーリーに込められたメッセージから、子どもたちはさまざまなことを学びます。これからもより良いお話を出版し、学校や図書館で子どもたちがお話を楽しめるよう、頑張っていきたいと思います。

シャンティ国際ボランティア会