アフガニスタン/パキスタン人道支援サイト|ジャパン・プラットフォーム(JPF)

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アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

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アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

アフガニスタン・パキスタン人道支援

現地の声

「声」を聞くこと-カブール周辺の国内避難民

アフガニスタンには、国内の紛争や天候不順を原因として、もともとの居住地を追われた、いわゆる国内避難民が63万人いるといわれており、そのうち4万人がカブール市内外に集まっています。

カブール市内キャンプに住む国内避難民の子ども
カブール市内キャンプに住む国内避難民の子ども

国際社会はこれら国内避難民への支援を行っていますが、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟(NFUAJ)も、ジャパン・プラットフォームからの支援をいただき、カブール市周辺の国内避難民キャンプ3ヶ所に居住する世帯向けに、冬の期間の栄養補助の提供、そして女性や学校に行きそびれた子どもなどへの文字の読み書きの支援を行いました。

栄養補助の様子
栄養補助の様子

女性向け識字クラスの様子
女性向け識字クラスの様子

2015年の支援は3月にて終了しました。現在当連盟では、対象となったキャンプで、栄養補助を受けた世帯や、識字の学習をしてきたみなさんなど、支援対象となった人たちの声を聞きつつ調査を行い、今後どのような支援をしたらよいか、検討しています。
そのうち代表的な「声」と、それについてNFUAJが考えることを、お知らせします。
(以下の写真は、3月の事業終了の時に撮影。)

ヌールジヤさんヌールジヤさん
(45歳・バリカブ
第2キャンプ居住)
お陰さまで、文字の読み書きができるようになりました。嬉しかったのは、識字クラスの修了証書をもらったこと。アフガニスタンの市民カードに次いで、私が生涯でもらった2枚目の書類なので、自分にとって大変大事なものです。
NFUAJの考えること
アフガニスタンの識字の学習者に修了証書をこんなに喜んでもらえることは、非常にうれしいことです。一方現地スタッフからは、証書をもらうこと、つまり識字者と認定してもらうこと自体が、目的になっているケースがよくあるとのこと。このような人は、一度証書を受け取ると、それ以降は勉強しなくなってしまう可能性があります。証書をもらった後も、人びとが文字の読み書きを継続的に覚えていくような工夫が必要かと考えています。

ファヒーマさんファヒーマさん
(18歳・バリカブ
第2キャンプ居住)
お陰様で、私は識字者になることができました。これからもっと勉強を続けて、どんなことがあっても学校に編入して卒業したいと思います。
NFUAJの考えること
識字クラスを修了すると、小学校4年生程度の文字の読み書きと計算の能力を身につけることができます。ファヒーマさんのように若い人だと、今後小学校に編入し、中学校、高等学校と進む希望を持つことがよくあります。
バリカブ第2キャンプには、中学校が最近設置されたということで、プロジェクトで文字の読み書きを学んだ人のうち数人が編入しています。ただし、家庭事情で編入・進学できない人たちも多々いるのが現状です。向学心のある人たちになにができるのか、思いを巡らせています。

マシャルさんマシャルさん
(50歳・バリカブ第2キャンプ居住)

簡単な単語の読み書きができるようになりました。人の名前も書けるようになって、うれしく思っています。でももう一度同じクラスで勉強したいと思っています。またご支援いただければありがたいです。
NFUAJの考えること
アフガニスタンの平均寿命は50歳前後。マシャルさんのように50歳で文字の読み書きを一から習い始めると、若い人に比べて進捗に差が出ます。年齢によってクラスの進み方を調整するとか、2回受講できるようにするとか、何か工夫が要りようかと考えています。
また、識字の先生の質も課題になります。アフガニスタンでは、女性が一つの村からもう一つの村へ通勤することなどは考えられません。そのため、一つの村のなかで、高校卒業レベルの女性を養成して識字の先生になってもらいますが、先生となる人のレベルが大きな課題になります。限られた人材のなかで、いかに質の良い先生を育てていくか、アフガンの人たちとともに取り組んでいきたいと思います。

プロジェクトの対象となっている人たちの「声」には、どのような背景があるのか、意味があるのか、希望があるのか、いろいろ読み取っていくのが、途上国支援の大事な要素です。日本人スタッフのみならず、カブール事務所のアフガニスタン人スタッフも学ぶことがたくさんあります。今後とも「声をきく」ことの意味を考えつつ、活動をしていきたいと思います。

2015年7月1日
日本ユネスコ協会連盟