アフガニスタン/パキスタン人道支援サイト|ジャパン・プラットフォーム(JPF)

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アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

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アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

アフガニスタン・パキスタン人道支援

現地の声

識字クラスが終わりました。

アフガニスタンで文字の読み書きのできる成人の割合は、これまで34%と言われてきました。ところが、最近のアフガニスタン政府やUNESCOカブール事務所の説明では、それが3~8ポイントほど低く再推計されて、26%~31%となりました。10人アフガニスタン人がいるとすると、そのうち7人はまったく文字の読み書きができない、という状態です。

日本ユネスコ協会連盟では、2014年1月からジャパン・プラットフォームの支援で 、「アフガニスタン・カブール周辺国内避難民支援プロジェクト」を開始しました。プロジェクトでは、カブール市周辺のキャンプ等に住む国内避難民に対して、文字の読み書きを教える活動を行いました。初級の識字(基礎的識字クラス)9ヵ月、中級の識字(識字後クラス)3ヵ月を経て、約500人のほとんど文字の読み書きのできなかった人びとが、2015年1月に「識字者」と認められました。

この9ヵ月間、文字を学ぶ人の様々な思いが伝わってくる声が挙がってきました。プロジェクトの終了に当たって、いくつか紹介したいと思います。

教室が寒くても外なら日が照っています。外でなら勉強できます。
学習を遅らせたくない、皆そう言っています。

(識字クラスのアスレー先生と学習者)

識字クラスが終わりました①

12月に入って急に冷え込みが厳しくなった日、識字クラスに薪ストーブを設置する少し前の事でした。教室の寒さがきつく、識字クラスを管理するスーパーバイザーが、識字の先生アスレーさんに、「ストーブが設置されるまで、授業をちょっと延期したら」と申し出た時、アスレー先生はこ のように答えたそうです。文字の読み書きに対して、学ぶ人たちの持つ決意を代表した声でした。

識字クラスが終わりました② 識字クラスが終わりました③

そのすぐ後で薪ストーブと薪が提供され、1月の終わりには生徒が皆無事に文字の読み書きをマスターすることができました。

私は両親を恨まない。恨むのは文字の読み書きができなかったこと。
(アブラヒムさん・識字学習者)

識字クラスが終わりました④

アブラヒムさんは、子どもの時にポリオにかかり障がいを持っています。親戚には「親が無知で、ワクチンを接種するのを知らなかったのがいけない」という人がいるそうです。
でもアブラヒムさんは、「私の両親は文字の読み書きができませんでした。もしそれができていたら、他の人のように、 子どもにワクチンを打つことの 大事さ が分かったでしょう」と言います。
「私が文字の読み書きを学んでいるのは、ワクチン接種のような大事なことがあったときに、それが分かるようになるためです。ペンを持つのは大変ですが、文字の読み書きの学習は続けます。」
努力の甲斐もあり、アブラヒムさんはクラスの終わりに 識字者として認められました。

識字クラスが終わりました⑤

二度と床屋を薬局と間違えて入ったりしません。
(ヌールジャさん・識字学習者)

識字クラスが終わりました⑥

「まだ文字の読み書きができなかった時に 経験した、忘れられないことがあります」と話すのは、1月に識字者と認定されたヌールジャさん。国内避難民キャンプに住んでいるヌールジャさんは、子どもが病気にかかり、カブール市内の病院に連れて行ったことがあります。

医者から処方箋をもらったヌールジャさん、薬局を探そうとしたのですが、文字が読めないので、とある こぎれいな店に入りました。
「入った途端私は仰天。店の人も仰天。その店は男性用の床屋だったのです。店の人が変な顔をして『 なんの用なのか?』と聞いてきましたが、私は、『いえ、何でもありません』とそそくさとその場を離れました。」
日本人には非常に分かりにくいのですが、アフガニスタンでは、男性用・女性用とはっきり理容店 が分けられていて、男性用の床屋に女性が入ることはありえないことなのです。ヌールジャさんの驚愕ぶりが想像できます。
「今は文字が読めるから大丈夫。あんな間違いは絶対しません。識字クラスを開いてくれてありがとう」。ヌールジャさんからのメッセージです。

識字クラスが終わりました⑦

2015年3月3日
日本ユネスコ協会連盟(NFUAJ)