アフガニスタン/パキスタン人道支援サイト|ジャパン・プラットフォーム(JPF)

このサイトは、緊急人道支援を行う認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)が運営しています。

アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

published by ジャパン・プラットフォーム(JPF)

文字サイズ 小 中 大

アフガニスタン・パキスタン人道支援 プログラムアーカイブ

アフガニスタン・パキスタン人道支援

日常の紹介

犠牲祭(イード)に欠かせない羊

アフガニスタンをはじめ、イスラム教の国では、イード・アル・アドハー(通称イード。日本語では犠牲祭と呼ばれる。)という祝日があります。日本では、お正月などのおめでたい席に鯛の尾頭つき料理が出てきたりもしますが、アフガニスタンではおめでたい席に登場するのは羊なんです。

さて、この犠牲祭の謂れは・・・
イスラム教の神アッラーに対して忠実で敬虔なイブラヒムという使徒がいました。ある時、イブラヒムは息子を捧げるようにという神アッラーの言葉を受け、愛する息子の首をナイフで切ろうとしました。しかし、息子の首は切られるどころか無傷のままでした。アッラーは、イブラヒムの忠誠心を受けて、息子を死なせず、息子の代わりに羊を犠牲にするように告げたのです。その後、イブラヒムは神の教えをもとに、犠牲として捧げようとした息子と共にメッカにカーバ神殿を建てました。以来、イスラム教徒は聖地メッカでの巡礼を行ない、その後に羊を犠牲として捧げ、親戚や貧しい家庭と分け合うようになったとされています。つまり、この犠牲祭とは、イブラヒムが愛する息子を犠牲にする気持ちを思い出し、神への忠誠を誓うことでもあるのです。

犠牲祭(イード)に欠かせない羊

そんな犠牲祭に欠かせない羊。生きたままの羊を品定めして購入します。毛並やサイズ、重さで選ぶそうです。例えば、バーミヤンの農村部では羊飼いとの値段交渉の末、1頭4,000アフガーニ(日本円で約6,000円)で商談成立。


羊肉を一口大に切る

羊を犠牲にする時がやってくると、まず人々は祈りを捧げます。そして、かつてイブラヒムが羊を犠牲にした時のように、首を切断します。丁寧にさばき、毛を剥いでいきます。命の尊さに感謝する気持ちを持ちつつ、きれいに処理をします。部位を分けてから、羊肉を一口大に切っていきます。


ケバブ(串焼き)用のマリネ液を作り

その傍らで、ケバブ(串焼き)用のマリネ液を作るため、大量のにんにくとたまねぎの皮をむく人も。普段女性が家事を行なっていますが、犠牲祭では羊をさばいたり調理したりするのは男性の仕事のようです。調理法としては、ケバブか煮込みが一般的で、一晩マリネ液に漬け込んだ肉は翌日串に刺し、炭火で焼きます。


炭火で焼く


犠牲祭(イード)に欠かせない羊

数時間前まで生きていた動物を口にすることに、抵抗を感じる人もいると思います。しかし、日々口にしている食べ物の多くは、命あるものです。アフガニスタンの人々は、信仰心はさることながら、自然の恵みを肌で感じつつ命ある生き物に感謝する気持ちを常に持って生活しているのだと思います。

ADRA Japan